全国のゲームセンターから射的ゲーム機が一斉に撤去され始めています。
何があったのでしょうか?
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「ファンタジーバンバン」という射的ゲーム機が全国のゲームセンターから一斉に撤去や稼働停止され始めました。


2017/10/3追記:都道府県(地域)や運営会社によって対応は異なります。
2017/12/16追記:一部の大手ゲームセンター運営会社は撤去しない方針のようです。数店舗で設置確認しました。
一旦稼働停止にしてしばらくして稼働再開したようです。
2018/1/29追記:業者との契約等によって多少変わりますが、本体価格148万円です。


この射的ゲーム機の基本的な遊ぶ手順は
①現金(硬貨)を投入して弾をかりる
②弾を銃に込めて景品めがけて打つ
③景品が倒れる(落ちる)と景品ゲット
という流れです

一般の縁日などでの射的と違う点は
・支払い、弾貸しが自動化されている
・景品の位置(景品をのせている台)が移動する
・景品代の土台の支えを狙う→台が傾いて景品が落ちる
・獲得景品が足元の景品取り出し口に落ちる
大きくこの4点です。
法律上は射的ゲーム機(ファンタジーバンバン)と縁日の射的も同じものとして区分(解釈)されるようです。
(景品が獲得できない単なるゲームとしての射的やスポーツとしてのアーチェリー、弓等は除く)

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射的、輪投げその他これに類する遊技を客に行わせる営業は風俗第4号営業の許可が必要になります。
風俗第4号営業というのは
「まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業」
(風営法第2条第1項第4号)
と定義されており、この「その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある営業」に射的が含まれています。
ほかにも麻雀、輪投げ、ルーレット、フリッパーゲーム(ピンボール)が含まれます。
これらは遊戯の結果に応じて賞品(景品)を提供し、射幸心をそそるおそれがあるため4号営業となっています。

2018年5/18追記:射的の4号扱いについて「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則 第36条第2項第1号(賞品の提供方法)」や「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 第十九条(遊技機の規制及び認定等)」なども参照。

2017/9/14追記:参加費無料のイベントとして開催する場合は営業に当たらないので風営法の許可は不要です。

一方、一部を除くゲームセンターは風俗第5号営業の許可をとっています。
風俗第5号営業というのは
「スロットマシン、テレビゲーム機その他の遊技設備で本来の用途以外の用途として射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができるもの(国家公安委員会規則で定めるものに限る。)を備える店舗その他これに類する区画された施設(旅館業その他の営業の用に供し、又はこれに随伴する施設で政令で定めるものを除く。)において当該遊技設備により客に遊技をさせる営業(前号に該当する営業を除く。)」
(風営法第2条第1項第5号)
と定義されています。

つまり
・射的を客に行わせる営業は風俗第4号営業の許可が必要
・ゲームセンターとして営業するには風俗第5号営業の許可が必要。(ただし、ショピングセンター等のゲームコーナなどは特定の条件を満たせば許可が不要の場合があります。)

風俗第5号営業のゲームセンターや許可申請不要のゲームコーナーでは射的ゲーム機の設置は風俗第4号営業の許可が必要であったが、その許可を取得しないまま射的ゲーム機を設置し、違法な状態であることが分かったため、撤去されたということです。
(風俗第4号営業の許可を取っている遊戯施設は設置していても問題ありません。)
風俗第4号営業の許可を取得して射的ゲーム機を設置する方法もありますが、同時に5号と4号の営業許可を同一店舗で2つ得ることはできません。
もし風俗第4号営業の許可を取得したとしても未成年の立ち入りが規制(パチンコ屋と同じように立ち入り禁止)され、ゲームセンターとしての営業ができなくなるため撤去となりました。

なぜ今になって一斉に撤去されているのかというと
とあるゲームセンター運営会社で射的ゲーム機の設置に関して警察の指導を受け、撤去しはじめたという情報が全国の他のゲームセンターに伝わっていき、一斉撤去となりました。
(この業界の悪いところは警察の摘発や指導を受けなければ違法でも設置し続けるところです。違法とわかっていても他社が設置している、摘発されていないという理由で設置し続けるところも少なからずいます。)

縁日の射的でもきちんと4号の営業許可をとっていたり、射的で直接景品を提供せずに、射的で遊んだお客さんにくじ引きで景品を提供する(この場合、直接射的で景品を提供しないため、4号営業の許可が不要。くじ引きでの景品提供は風俗営業の許可は必要ありません。)などしています。
4号の営業が禁止されている地域では許可がおりませんし、無許可営業で摘発された事例もあるようです。
当然4号の営業は営業所内への未成年の立ち入りは制限されますが、縁日の場合は多少黙認されているところもあるようです。

今回の問題は射的の定義や法的規制等についてゲーム機販売会社、ゲームセンター運営者両者の認識不足から引き起こされたことであるといえます。
ただ、ゲームセンターのクレーンゲームのように景品の上限価格を設定(規制)したりして第5号営業で遊べるようになっても良いんじゃないかと個人的には思います。

風営適正化法ハンドブック〔第4版〕
風俗問題研究会
立花書房
2016-08-08