まだ遠いですが、夏休みぐらいからクレーンゲーム機の景品として熱帯魚やハムスター、カブトムシなど様々な生き物が景品として投入されています。
この件に関してネットで様々な意見が見られます。
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・法律的にはどうなのか
風営法ではクレーンゲームにおいて景品として生き物を提供することに対して規制はありませんので法律違反にはなりません。
また、魚類、昆虫は動物愛護法の対象外となります。
ハムスターは動物愛護法の対象ですが、動物を傷つけるためではないので動物愛護法違反にもならないようです。(※きちんと世話がされていた場合)
ハムスターのみ状況によってはアウトとなります。
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・アミューズメント業界団体(JAIA)はどう見ているのか
業界団体はゲームセンターの運営会社に対しての通達や自主規制などがあります
(「アミューズメント施設における景品提供営業のガイドライン」、「ゲームセンター等における景品の取扱要領」)
動物愛護に反する景品の取扱は2つの業界団体では禁止しています。
ただこちらもクレーンゲームに入れる目的が動物を傷つけるためではないので動物愛護に反しているとはいいきれないようです。

・ゲーセンと仕入れ業者
ゲームセンターは熱帯魚をどうやって仕入れているのかというと一般の景品と同じように仕入れています。
夏になると景品業者から熱帯魚を中心とした生き物系の景品の案内が各店舗や運営会社に届きます。
ちゃんと販促用ポスターとおまけ程度に餌と飼い方の説明用紙が一緒についてきます。

・ゲーセンはちゃんと世話しているのか
こればっかりは店舗によるとしか言いようがありません。
毎年ある程度の量を仕入れて投入しているような店舗だと、大きな水槽や底砂、エアポンプを購入して、まとめて効率的に世話していると思われます。
お客様に見えるようバックヤードではなくフロアに水槽をおいてきれいに管理しておいたほうが売上アップに確実に繋がります。
魚が死んでしまったら仕入れ価格分の損失です。また、魚が死んで入れられる景品がなくなり、クレーンゲーム機が稼働停止にでもなったら結構な金額の機会損失が発生します。
魚景品の発注は、業者の在庫状況が不安定で、納品まで時間がかかります。
魚景品は安定して売上が取れるので代替の景品(同じように売上が取れる景品)の確保も難しいです。

クレーンゲームに投入する際の小さいボトルで生かしておくような店舗もあまりないかと思います。
(ベタやミドリフグ以外。)ボトルでは水が少なく汚れやすい、酸欠になるため、魚がすぐに死んでしまうので流石に大きめの容器にでもまとめて入れてエアポンプぐらいは入れているでしょう。
わざわざボトル一つづつ、魚に餌を上げたり水を交換するのは地獄のような手間がかかります。

・ベタやミドリフグについて

1番生育環境が悪そうなのはこれらの魚です。
まとめて一緒の容器に入れて飼うことができません。
(複数一緒の水槽に入れるとお互いを攻撃してしまうため。)
実は口呼吸する魚なのでエアポンプが必要ありません。
ベタ用のボトル水槽なんかが販売されています。
もちろん日々の世話は必要で、わざわざボトル一つづつ、魚に餌を上げたり水を交換するのは地獄のような手間がかかるので世話が行き届かないこともあるでしょう。

・ボトルの水が汚い
当然、魚は生きています。毎日エサをもらっていると糞や食べ残しの餌で必ず水が汚れます。
フンや食べ残しがアンモニアに変化し、魚にとっては有害になります。
ほぼ毎日から2日に1回くらいは水換えが必要になってくるでしょう。

・ゲーセンにクレームは来ないのか?
いっぱい来ます。生き物景品へのクレームが一番多いです。

・なぜゲームセンターは生き物をクレーンゲームへ入れるのか?
はっきりいうと儲かるからです。特に夏休みなんかは安定して高い売上を維持できます。
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・生き物がかわいそう
ペットショップで売られている魚とクレーンゲームに入れられている魚では環境が違います。
プロが飼育しているお店とそうでないお店、魚を飼う設備が整っているお店とそうでないお店です。
また、ペットショップやホームセンター等のペット売り場では必ず水槽や餌などとセットで販売されているため、訪れた客は飼育費用という現実に直面し冷静に飼うか飼わないか判断することができます。
ベタ数匹と中ぐらいの水槽を一つ購入しようものなら店員に止められるだろうし、飼い方について説明してもらうことになると思います。
それと比べてゲーム機の景品として提供している魚達から、生き物を飼うということの難しさ(費用など)を感じることができるでしょうか。
あの魚達は生き物であるが、そこではゲーム機の”景品”なのです。

・生き物を飼うことの難しさ
生き物を飼うというのは簡単なことではなく、毎日のエサやり、定期的な水換え、水槽の掃除など本当にその生き物が好きでないと続かない場合がるあります。
また体調が悪くなったりときには亡くなってしまう場合もあるでしょう。
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・親の立場
子どもがゲームセンターで魚景品をゲットして家に持ち帰ったとき、親は子の教育的にどう思うのか。子どもには生き物を飼うということはどういうことかを自覚し、理解してほしいという気持ちが親にはあります。
(家には水槽、底砂、エアポンプなんてないのに、なんの相談もなく魚を家に持って帰ってきたら・・・。)

・ゲームセンターは、情報を消費者へ伝えるべき
店舗で餌やり、水換え等の世話は当然きちんとしなければいけないが、クレーンゲーム機のすぐ近くに飼育方法や飼育に何が必要か、きちんと説明のPOPを作って掲示し、客からの質問に全てとは言わないがある程度は説明できるようにしておくべきだ思います。

参考:
・JAMMA(一般社団法人日本アミューズメントマシン協会)
HP:http://www.jamma.or.jp/index.php
アミューズメント施設における景品提供営業のガイドライン
・AOU(一般社団法人全日本アミューズメント施設営業者協会連合会)
HP:http://www.aou.or.jp/index.html
ゲームセンターにおける景品の取扱い