裁判所はコーエーに対し、カプコンへ1億5,691万円の支払いを命じました。
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カプコンのIRプレスリリースより

株式会社カプコン | 特許権侵害訴訟における当社勝訴判決のお知らせ

株式会社カプコンは、本日、知的財産高等裁判所にて、株式会社コーエーテクモゲームス(以下「コーエーテクモ」)を相手に提起しておりました特許権侵害訴訟について、当社勝訴判決を得ましたのでお知らせいたします。 ...


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コーエーテクモのプレスリリースでは「特許侵害訴訟(控訴審)一部勝訴判決に関するお知らせ 」となっています。


経緯をまとめてみる

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先に用語解説します。

  • 今作のディスクROMがゲーム装置に装填されるとき、前作のディスクROMを装填した場合に、特典を開放するもの(特許第3350773号)
  • これを「A特許」とします。

  • ゲーム状況が特定の状況にあることを判定した時に、プレイヤーに対し画像情報からは認識できない情報(背後に敵がいることなど)をコントローラを振動させることで知らせるもの(特許第3295771号)
  • これを「B特許」とします。

  • 特許権侵害訴訟提起は裁判所に特許権侵害の差し止めや損害賠償請求を求める民事訴訟です。
  • 特許権侵害行為差止等請求といいます。

  • 特許無効審判請求は特許庁に対して他者の持つ特許が無効であるという申し立て請求です。
  • (自社の特許に酷似しているなど)

  • 審決取消訴訟は特許無効審判で特許庁が下した審決に不服がある場合、それを取り消すことを裁判所に求める訴訟です。
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ここから本題です。

  1. 2014年7月、カプコンがコーエーに対し特許権侵害訴訟提起
  2. 裁判所に特許権侵害の差し止めや損害賠償請求を求める民事訴訟
    【A特許およびB特許に関する差し止め、損害賠償訴訟(特許権侵害行為差止等請求)】

  3. 2015年4月、コーエーがカプコンに対して報復
  4. 特許庁に対してカプコンの持つA特許が無効であるという申し立て請求
    【A特許に対する特許無効審判請求】

  5. 2016年4月、コーエーがカプコンに対して再び報復
  6. 特許庁に対してカプコンの持つB特許が無効であるという申し立て請求
    【B特許に対する特許無効審判請求】

  7. 2017年3月、特許庁はカプコンの所有するA特許は無効でないとの審決

  8. 2017年5月、コーエーは特許庁の審決について取消訴訟提起
  9. ※特許庁が下した審決の取り消しを求める訴訟提起
    【A特許は無効でないとする特許庁の審決の取り消しを裁判所に請求】

  10. 2017年8月、特許庁はカプコンの所有するB特許は無効でないとの審決

  11. 2017年9月、コーエーは特許庁の審決について取消訴訟提起
  12. ※特許庁が下した審決の取り消しを求める訴訟提起
    【B特許は無効でないとする特許庁の審決の取り消しを裁判所に請求】

  13. 2017年12月、カプコンがコーエーに対して行った特許権侵害訴訟提起について、地裁はコーエーがカプコンの所有するB特許を侵害していると認め、517万円の支払いをコーエーに命じる判決を言い渡した。
  14. (A特許の侵害は認められませんでした。またカプコンが控訴しました。)

  15. 2018年3月、高裁はA特許審決取消訴訟において、コーエーの請求を棄却

  16. 2018年7月、高裁はB特許審決取消訴訟において、コーエーの請求を棄却

  17. 2019年9月、カプコンが控訴した特許権侵害訴訟提起について、高裁はA特許の一部とB特許のコーエーによる権利侵害を認め、1億4,384万円の支払いをコーエーに命じる判決を言い渡した。
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管理人

かなり複雑です。

  • 特許庁、裁判所にA特許の無効を求める請求
  • 特許庁、裁判所にB特許の無効を求める請求
  • 裁判所にA特許、B特許両方の侵害差止および損害賠償を求める訴訟
これら3つが同時進行で行われています。
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A特許、B特許ともにすでに権利がきれて消滅しているようです。
また、どちらかかがこの判決に不服なら上告して最高裁で争われる可能性もあります。

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管理人

追記:前作ゲームのデータ読み込みによる特典開放は昔からありましたが、この訴訟はそのアイデア自体だけではなく、それを実現するための技術やシステムも含まれています。


当社特許第3350773号審決取消訴訟における当社特許維持判決(勝訴)のお知らせ
当社特許第3295771号審決取消訴訟における当社特許維持判決(勝訴)のお知らせ
許権侵害訴訟における当社勝訴判決のお知らせ

特許侵害訴訟の一部叢書判決に関するお知らせ
特許侵害訴訟(控訴審)一部勝訴判決に関するお知らせ